もったいない!
今週は提携先の日本企業と私の会社の現地のオペレーションとで、これからのプロジェクトの予定を打ち合わせるために海外での会議に参加してきました。こういうメンバーの会議に出席していつも思うことがあります。
- 同行した日本の企業からのメンバーは各業務分野のプロです。いずれも10年以上のその分野での豊富な経験を持ち、海外の会社とのビジネスも経験されている方々です。中には5年以上も海外駐在の経験のある人まで混ざっています。
- でも数日間の会議を通じて思うことはいつもと同じ、「あ〜、もったいないなぁ。」ということです。彼らのいわゆるfunctional expertiseは素晴らしいです。深い経験に基づいた知識は私のような「やくざな」project managerには持てない深いものがあります。でもせっかくのそれらの技量が海外の文化という土俵の中ではうまく相手に伝わっていかないのです。
- それはひとつはtoolとしての共通言語のskills、もう一つは国際的にスタンダードとなってしまっている欧米的なcommunicationのskillsもしくはstyleです。
- 少し具体的にどのような部分を私がもったいないと思ったかを挙げてみましょう:
- 既に見えている結論(あるいは落としどころ)に行き着くまで時間が異常に掛かる
- 曖昧な合意・非合意の発言。気を付けなければいけないmatterで不用意なagreementととれる発言。はっきりagreeしておきたい場面での曖昧な態度などなど。
- Critical matterとperipheral matterの見極めが出来ない。これは100%言語能力の欠如からきます。
- お分かりかもしれませんが、いずれも使用される言語のskillsの未熟さ、あるいは土俵となるdiscussion styleの違いへのきちんとした認識の欠如からくることばかりなんです。
- 時々、耳にします。英語だけ出来ても仕事が出来ない奴はいっぱい居るもんなぁ。そのとおりです。でも逆に仕事が出来るあなたがその言語能力・global discussion styleを身につければ間違いなく役に立つんです。あなたがそういう努力をしなくていいと言うことではないのでは、と思います。おそらく、そういうskillsが無い人は私が上に上げたような問題点も分かっていないような気がします。
- そんな努力もせずに、そういうことだけを言ってやまないひとは、私には単なる海外コンプレックスを持つ人の愚痴にしか聞こえません。それは外資で勤める場合にはもちろん、現在のglobalな環境では日本企業で勤める人にも言えることです。
- ちなみに時間は掛かったものの、その会議は成功裡に終わりました。疲れました。